アルパイン ブランドストーリーアルパイン ブランドストーリー
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お客様の本当の
課題を解決する。

インフォメーションセンターの使命

2023.10.13

お客様のお問い合わせに、確かに応えるために。

とある平日のオフィス。ずらりとパソコンの置かれたデスクが並んでいる。それぞれの席で、ヘッドセットをしたスタッフがお客様ひとりひとりと電話で話している。何人ものスタッフの明るい声が交差する、活気にあふれた空間。ここはアルパインのインフォメーションセンター。お客様からのお問い合わせやご相談に応える部署だ。

このオフィスの一面には、数々のアルパイン製品の実機がセットされている。カーナビゲーション、ディスプレイオーディオ、リアビジョンなど…、まるでカー用品店のような充実のラインアップだ。そこにヘッドセットをしたスタッフが、お客様と電話で会話をしながら、アルパインのカーナビゲーション「ビッグX」の前まで歩いてきた。スタッフは、お客様からのお問い合わせを復唱するかのように言葉で確かめながら、ビッグXを操作する。そう、この実機は、遠く離れたお客様の状況を再現するために用意されているのだ。

インフォメーションセンターへのお問い合わせは、こうした電話やメールのほか、最近ではLINEでも可能になっている。お問い合わせやご相談の内容は多岐に渡るが、緊急性の高いケースはやはり電話でのお問い合わせが多い。だからアルパインでは、このように実機を用意し、スタッフがお客様の状況を正しく把握し、なるべく早くお客様が抱えている課題を解決できるようにしている。
 

 

多岐に渡るお問い合わせを、丁寧に。

お客様からのお問い合わせの対象製品としては、カーナビゲーションが多い。たとえば、カーナビゲーションのセキュリティ機能の解除方法。最近のカーナビゲーションは、お客様がご自身で暗証番号を入れてセキュリティをかけることができるが、その暗証番号を忘れてしまったというケースは珍しくない。お客様はすでにいくつもの暗証番号を試した上で、どうしても解除できずインフォメーションセンターに電話をかけているため、その声はひっ迫している。しかし実際には手順を踏めばセルフ解除することができるので、まずそのことを伝えるとひと安心。電話の向こうのお客様の状況に合わせて、スタッフが解除手順をひとつひとつ伝えていくと、だんだんお客様の声も落ち着いてくる。最後に無事に解除することができると、お客様も安堵した声になる。お客様のお困り事が解決すれば、スタッフも安心し自然に笑みもこぼれる。

もちろんすべてのお問い合わせやご相談が、その場で解決できる訳ではない。たとえば最近のカーナビゲーションやディスプレイオーディオなどは、スマートフォンと連携する製品が増えてきている。アルパインにとってスマートフォンは自社製品ではないので、スマホ側の設定などはお客様ご自身で確認していただくような案内になってしまうことがある。上手く連携できないのはアプリのアップデートが問題なのか、それともOSのバージョンが問題なのか…。原因がはっきりせずにお客様が諦めてお問い合わせが終わることもある。それでもスタッフは最後まで誠意を持って丁寧に応えていくことを忘れない。たった一言の案内が、お客様の心に残り、ふと時間があるときにお客様があらためてスマホの設定を見直して解決することもあるからだ。

 

 

お客様の、本当の課題を知る。

お客様のお困り事を解決する。これがインフォメーションセンターの役割だが、スタッフが常に意識しているのは「お客様の本当のお困り事は何だろう?」ということだ。

たとえば過去にお客様から、ご自身が愛用しているカーナビゲーションのビッグXについてWi-Fi接続のお問い合わせがあった。スタッフは、お客様が愛用するビッグXの状況やお客様のご自宅でのWi-Fi環境についてお伺いし、いくつかの方法をご案内したのだが、さまざまな問題でその場で通信接続の設定をすることができなかった。お客様も諦めかけたが、話の節目にスタッフがWi-Fi接続が必要な理由を確認すると、実はお客様がお電話をかけてきた本当の理由は他にあった。お客様はWi-Fi接続をして、ビッグXの地図更新がしたかったのだ。発売時期・機種にもよるが、ビッグXはWi-Fi(あるいはアプリ)による更新の他に、地図ディスクによる更新も可能だ。そのことを伝えるとお客様は安心した声で、今度は地図ディスクによる更新方法をあらためて訪ねてくれた。このようにお客様の本当のお困り事、本当の課題の解決にたどり着けるかどうかは、スタッフにかかっているのである。

またスタッフは、チームという意識も持っている。お客様のお問い合わせ・ご相談に直接お応えするのはひとりだが、その後ろにはさまざまな経験、さまざまな課題を解決してきたスタッフがいる。お客様に少々時間をいただければ解決の糸口が見えそうな場合は、一旦折り返してご連絡させていただくことにして、すぐさま他のスタッフたちと問題を共有してチームで解決に向かう。あるいは電話を保留にさせていただき、その僅かな時間で近くのスタッフに声がけし、解決策を探ることもある。スタッフひとりひとりの前にあるパソコンにはお客様のお困り事に応えるためのさまざまなデータがあるが、それでもまだまだ人の力は欠かせない。インフォメーションセンターのスタッフもまた、アルパインブランドのストーリーを守り続けてきた存在なのだ。