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アルパインスタイル
から新しい夢を。

アルパインが店舗を創った理由

2023.11.10

ふたつの想いが生んだ、アルパインスタイル。

 

2016年の夏。アルパインと、福岡を拠点とするカスタマイズのプロショップ「NEW'S (ニューズ)」。縁あって長く信頼関係を築いてきたこの2つのブランドが、新しいビジネスに向けて動き始めた。新しいビジネスとは、自分たちで「クルマを創る」ことだ。

 

クルマを創る。それは当時のアルパインが、次の夢として思い描いていたことであった。2015年に発表した「アルパインスタイル プレミアムスペースデザイン」による独自の車内空間の提案は、お客様からも自動車業界からも予想を超える評価を得ていた。「次は車内空間にとどまらず、クルマ1台を手掛けたい」。アルパインはそう考えていた。そしてこの思いは、実はニューズも同じであった。ニューズといえば、エアロパーツをはじめとする独自のカスタマイズによって、すでに業界で確固たる地位を築いていた。しかし、スタイル提案やオリジナルの製品によってお客様に喜んでいただくだけでなく、自分たちのクルマを創り提供することで、お客様のカーライフにもっと深く関わっていけないかと考えていた。

 

ただしクルマを創るとなると、もうひとつ同時進行で創らなければならないものがあった。それは自分たちの「店」だ。クルマは購入した後に、定期的なメンテナンスや車検が必要になってくる。そうしたことにも責任を持って、しっかり環境を整えた上で自分たちのクルマを提供してこそ、「お客様のカーライフを幸せにする」と心底から言うことができる。だからこそ、自分たちの店舗が絶対に必要であった。そう、これが店舗としての「アルパインスタイル」のはじまりである。

 

アルパインとニューズは、まず2017年1月の東京オートサロンで、アルパインスタイルの名を冠した念願のオリジナル・カスタマイズドカーを発表した。それも1車種ではない。「ハリアー」「ヴェルファイア」「ヴェゼル」「CX-3」の4車種を一気に発表したのである。東京オートサロンは全国から、いや海外からもカスタム好きの自動車愛好家が集まるイベントだ。そこでアルパインとニューズがタッグを組んで、エクステリアもインテリアも、もちろんカーエレクトロニクスまでも自分たちのブランドで統一したカスタマイズドカーを同時に4車種も発表したことは、来場者にも自動車業界にも驚きを与える出来事となり、結果多くのメディアに紹介されることになった。

 

そして2017年4月、これらのカスタマイズドカーをお客様が実際に見て、触れて、聴いて、購入していただけるようにと、ついに自分たちの店舗を創り上げた。福岡にあるニューズ本店の隣に、オーソライズドディーラー1号店「ニューズカーズ福岡(のちのアルパインスタイル福岡R3)」を開店したのだ。
 

 

店舗は、新しいカーライフのスタート地点。

 

福岡のアルパインスタイル店舗ではカスタマイズドカーを中心に、さまざまな車種、さまざまなカーライフを提案し、順調にお客様が増えていった。そして2018年、アルパインニューズ株式会社が発足し、念願のアルパインスタイル関東初出店が決まった。場所探しは難航したが、東京都町田市に希望に近い土地が見つかった。短い期間で店舗建設、スタッフの教育、オープン準備などを同時に行い、ついに2019年2月、東京都町田市の国道246号線沿いに「アルパインスタイル横浜246」がオープンした。

 

九州、そして関東と店舗を運営していく中で、店舗のスタッフはお客様ひとりひとりと積極的にコミュニケーションを取り続けた。お客様の描いているカーライフを細部まで丁寧に聞いて、自分たちもそのカーライフを同じようにイメージできるよう努めた。そうしているうちにスタッフとお客様ひとりひとりとの距離が縮まり、お客様がカーライフの希望や悩みをごく自然に話してくれるようになっていった。

 

お客様がどんなカーライフを思い描いているのか。常に変化し続けるカーライフ、多様化するカーライフを、店舗という現場でリアルに知る・聞くことができるのは、自社で製品を開発しているアルパインにとってかけがえのないことであった。時には「こんな製品あったらいいよね」「こういうふうに装着できたら理想なんだけど…」と、お客様から具体的なヒントをもらうこともあった。アルパインスタイルの店舗は、アルパインにとってお客様とのまったく新しい接点になり、お客様にとっては自分が理想とする新しいカーライフのストーリーが始まる場所になっていった。

 

こうなるとアルパインスタイルの展開は、九州と関東の2店舗だけでは収まらなかった。2020年には念願の関西に「アルパインスタイル大阪171」をオープン。さらに2021年に「アルパインスタイル モレラ岐阜」(のちのアルパインスタイル名古屋155)、2022年には「アルパインスタイル 埼玉R4」、そして期間限定で「アルパインスタイル イオンモールいわき小名浜」をオープンするなど、日本の各所に店舗を展開していった。

 

 

そしてCarica(カリカ)とHavana(ハバナ)という、クルマの創造へ。

 

2023年1月の東京オートサロン、ここでアルパインスタイルは「Carica(カリカ)」、そして「Havana(ハバナ)」と名付けた2台のコンプリートカーを発表した。カリカは、カリフォルニアの自動車文化をデザイン要素に取り込んだ、夢と自由にあふれるモデル。ハバナは、キューバの首都ハバナを今も走るアメリカンクラシックをリスペクトしたモデルだ。ついにコンプリートカーを創り上げたのである。

 

オートサロンではカリカとハバナの前に、常に人だかりができていた。事前の発表会の様子が各ニュースメディアで取り上げられていたこともあり、会場で実車を一目見ようとわざわざアルパインブースを訪れてくれた人も多かった。そしてこれまでにないクルマに仕上がったカリカとハバナは、多くのお客様の価値観と共鳴した。

 

それまでのアルパインスタイルのクルマは、クルマのカスタマイズが好きな人、クルマに対する造詣が深い人にご購入いただくことが多かった。しかしカリカとハバナのファンは、クルマに対する趣味嗜好も、年齢も幅広い。免許を取って間もない四国の若い女性が、ハバナを気に入ってわざわざ問い合わせてくれたこともあった。そうしたこれまでアルパインとあまり接点のなかったお客様が、これからもっともっとお店にやってきてくれるだろう。アルパインスタイルは、アルパインがお客様と直接つながれる場所。この大切な場所がひとつ、またひとつと増えていけば、たくさんのお客様の声が新しいクルマや製品、サービスと結びつき、これまでになかったカーライフが次々と生まれていくに違いない。