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【社用車の私的利用】見えないコストとリスクを可視化!
車両管理システムで解決する方法

2025.07.14
車両位置情報管理システム
社用車の私的利用イメージ

企業が保有・運用する社用車は、営業活動や社員の移動、荷物の運搬など、日常業務を支える重要なインフラです。しかし、社用車の「私的利用」が見過ごされがちなコストやリスクを生み出していることをご存じでしょうか?

今回は、社用車の私的利用がもたらす課題を可視化し、それらを解決する手段として注目される「車両管理システム」の活用方法について詳しく解説します。

 

社用車の私的利用とは?よくあるケースと背景

社用車の私的利用とは、本来業務目的で使用されるべき車両を、社員がプライベートな目的で使用する行為を指します。具体的には以下のようなケースがあります。

 

  • 業務時間外や休日に、買い物や家族の送迎に使用

  • 昼休みに遠方の飲食店へドライブ

  • 給油費や高速代を会社負担のまま旅行に利用

  • 営業の移動中に私用の寄り道を繰り返す

 

これらの行為は一見すると小さな問題に見えるかもしれません。しかし、積み重なると企業にとって深刻な損失やリスクにつながる可能性があります。

 

私的利用がもたらすリスクと法的な問題

社用車の私的利用は、単なるモラル違反にとどまらず、企業にとって深刻なリスクや法的トラブルを引き起こす可能性があります。

特に管理が曖昧なまま放置していると、交通事故や税務調査、労務管理の不正など、思わぬところで企業の信頼と経営資源を損なう事態につながりかねません。以下では、企業が直面しやすい代表的なリスクと、法的な問題について具体的に解説します。

 

交通事故による企業責任の拡大

私的利用中に交通事故が発生した場合、その車両が会社所有である限り、「使用者責任(民法第715条)」に基づいて企業が損害賠償を負う可能性があります。

たとえ業務と無関係な移動中であっても、管理体制が不十分だったと見なされれば、企業側に過失責任が及ぶこともあるのです。

 

さらに、事故によって第三者に被害を与えた場合、加害者が従業員であっても、会社名義の車両であれば企業の社会的信用やブランドイメージにも影響を及ぼします。

悪質なケースでは報道に発展し、風評被害や取引先からの信頼喪失につながるリスクも否定できません。

 

税務調査による福利厚生費の否認・追徴課税

税務上、社用車に関する経費(燃料代、保険料、整備費用など)は、業務に関連するものであることが前提です。

しかし、実態として私的利用が確認された場合、税務署から「個人的な使用による福利厚生」と判断され、経費計上が否認されるケースがあります。

 

特に、下記のような状況は税務調査で問題視されやすいポイントです。

 

  • 業務時間外の頻繁な使用履歴がある

  • 家族や同乗者の利用が記録されている

  • 土日祝日の走行距離が業務日と変わらない

  • 給油費が不自然に高い割に出張報告書が存在しない

 

これらが調査で発覚した場合、企業は過去数年分の経費について再計算を求められ、場合によっては数十万円〜数百万円単位の追徴課税が発生することもあります。

さらに、悪質とみなされた場合は「加算税」や「延滞税」が上乗せされ、経営に大きなダメージを与えることになります。

 

労務管理における就業時間の偽装・不正請求

社用車の私的利用は、労務管理の不正にも直結します。

たとえば、従業員が勤務時間中に私用で外出していたにもかかわらず、その時間を「労働時間」として申告していた場合、それは「虚偽申請」あるいは「不正な残業代請求」に該当します。

 

このような行為が横行すると、企業内での公正性が損なわれ、他の従業員との間に不満や不信感が生まれます。

最悪の場合、内部告発や労働基準監督署への通報といった事態に発展し、労務監査を受けるリスクも高まります。

 

また、就業規則に明確な車両使用ルールが記載されていなかった場合には、懲戒処分を行う根拠が曖昧になり、企業が毅然とした対応をとれなくなる可能性もあります。つまり、法的リスクだけでなく、組織内部の規律やマネジメントにも深刻な影響を及ぼすのです。

 

私的利用を防止できる!「車両管理システム」とは

 

社用車の私的利用イメージ

 

こうした私的利用の抑止や運用の最適化に効果を発揮するのが、「車両管理システム」です。これはGPSやクラウド技術を活用し、車両の稼働状況をリアルタイムで記録・管理する仕組みで、近年多くの企業で導入が進んでいます。

 

主な機能としては、以下のようなものがあります。

 

  • 利用者・日時・ルート・走行距離の自動記録

  • リアルタイムの位置情報の取得

  • 車両ごとの予約管理機能

  • 給油・整備履歴のデータ化

  • 管理者による運行状況の分析・レポート出力

 

これらの機能によって、車両の使用状況が「見える化」され、私的利用の抑止や管理コストの削減が実現されます。

 

なぜ、車両管理システムで私的利用を抑止できる?

上記でご紹介した車両管理システムを導入・運用することで、私的利用を抑止することが可能となります。まず、社用車の私的利用を防ぐには、「見える化」と「ルール化」が不可欠です。

車両管理システムを導入することで、誰がいつどこで車を使用したのかが自動的に記録され、不正利用の抑止につながります。従業員は常に記録されている意識を持つことで、自制心が働きやすくなります。

 

また、業務時間外の利用や想定外のルート走行などをシステムが検知し、管理者に通知するアラート機能も有効です。

予約制や使用申請制といったルールとシステムを連動させれば、物理的に私的利用を制限することも可能です。

 

定期的なレポート出力によって、管理部門が利用状況を確認しやすくなるだけでなく、従業員全体に「正しく使う文化」が定着していきます。

さらに、万が一問題が発生した場合にも、客観的な記録が証拠となり、企業の責任範囲を明確にできる点も大きなメリットです。

 

このように、車両管理システムはコスト削減だけでなく、企業のコンプライアンス強化とリスク回避にも貢献します。

 

まとめ

社用車の私的利用は、単なるモラルの問題ではなく、企業にとって大きなコストとリスクを伴う経営課題です。

これを未然に防ぎ、効率的な運用を実現するためには、運行状況の見える化と、明確なルール運用が不可欠です。

 

車両管理システムの導入により、社用車の使用実態を正確に把握できるだけでなく、社員の意識改革や組織全体のコンプライアンス強化にもつながります。

車両という資産を最適に活用するためにも、今こそ見える化による社用車管理の強化を図ることが必要といえます。

 

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この記事を書いた人

アルパイン マーケティング

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法人向けの車両位置情報管理システム【Where Mobi】
愛車の追跡・盗難対策【MAMORUCA】
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